倉橋議長は委員会の冒頭、事故で安全対策の再構築が問われるなか、JR西労組運動が各単組で支えられている背景に敬意を表し、あらためてグループ労組連絡会の強化・発展に要旨、次の見解を示した。
《京都駅ビル駈け上がり大会》
2月10日、レールテック労組の結成と加入で14単組からスタートした連絡会も47単組まで前進した。18日に開催した駈け上がり大会では、当初、事故での社会的影響も配慮して自粛・延長も検討したが、京都府・市。同観光協会、地元企業などの強い要望をうけて、「JR西労組は裏方作業に徹する」との判断で開催に踏み切った。JR西連合の皆さんには運営協力はもとより、多くの参加チームを仕立てていただき、成功裏に向けて尽力を願った。
節目である来年の10回大会には、安全文化も再構築し、JR西労組として堂々と参加したい。
《鉄道の信頼回復に向けて》
4月25日の重大事故から10ヶ月が経過した。この間,安全の再確立に多くのことを学び,貴重な経験も教訓化しつつある。
「事故を風化させない」「再び事故を起こさない」という強い決意で今日を迎えているが、一月に発生したJR伯備線での触車死傷事故は尊い3名の殉職者をみた。言葉では安全文化・企業風土を構築すると言ってきたが、本当に職場の一人ひとりに浸透していたのかと、ある面では他人事の気持ちがあるのかと、事故を振り返り危惧する。
福知山線事故も含め、事故に遭遇した利用者や組合員の皆さんは、生涯忘れたくても忘却の彼方に追いやることはできない惨事である。
西連合でも様々な業種・業態が存在するが、「風化させてはならない。二度と事故は起こさない体制作り」に、自らが置かれている職場環境に照らし合わせて今一度検証し、取り組みを強化願いたい。
《春闘で底上げ、相乗効果を》
このような厳しい環境下のもとで、06春闘が始動した。
安全を前面に出してJR西労組は中央委でベア要求などを採択した。
しかし昨年までの10万名署名や決起集会など、組織力を持っての活動は自粛することとし、安全と連けいして「安全性向上計画検証アンケート」を全組合員が参加して行い、些細な問題にも対応できるチェック体制の確立を決定した。
また依然として低位になるグループ連合の賃金底上げと格差の是正に対してJR西労組は「春闘の凍結・放棄はしない」固い決意と、一方で安全を着実に作る全組合員・家族のためにも精一杯交渉を強化したい。
そして失った「鉄道員の誇りと自信」を回復し、グループ連合には相乗効果を波及したい。JR西日本連合が「共存、共栄、共生」の理念をもとに集結している限り、実感できる春闘を確立したい。