ＪＲ西労組は、組織率９０％を確かなものとした新しい年を迎えた。新年にあたり、決意も新たに「安全を誓い前進を期する集い」を1月8日夕、ホテルグランヴィア大阪で開催した。集いには、三日月衆議院議員をはじめ、ＪＲ西労組地方議員団、連合、交運労協、ＪＲ連合など友誼団体等のご来賓、ＯＢ会をはじめとする先輩方、ＪＲ西労組各地本、総支部、業職種別部会代表者など３５０名を越える方々のご出席を頂いた。 　私たちＪＲ西労組は、福知山線列車事故以来、相次いだ鉄道事故の重大性に鑑みて、新年の賀詞交換会を「安全確立の検証の一つの節目」と位置づけ、あらためて「安全を誓い前進を期する集い」として開催している。 　集いの冒頭、組織率９０％を記念して、１２地方本部、1総支部、４１支部、３３６分会を代表して各地本旗、総支部旗の入場、旗に囲まれる容で倉橋中央執行委員長が舞台に登壇、主催者を代表して今年にかける決意を「安全の取り組み」「０９春闘の取り組み」「地球環境の取り組み」「政治活動の取り組み」の以上４点に絞って訴えた。

こんな時だからこそ、労働組合が前面に出てしっかりと守る

２００９年あけましておめでとうございます。 　旧年中は私どもに対しての叱咤激励も含めて、ご厚情を賜りましたことを、この場をおかりしまして、心より厚く御礼申し上げておきたいと思います。 　私どもＪＲ西労組は、1991年12月に旧ＪＲ西労組と西日本鉄産労が統一、組織率76％で結成いらい17年はかかりましたが、当面の目標であります組織率90％を達成することができました。本日ご出席頂いております皆様方にご報告をさせていただきます。 さて、寒風吹きすさぶ季節となりました。私たちの生活にも、まさしく“冬”到来です。 　昨年９月、リーマンショックを発端として、世界の経済・金融システムが一変しました。瞬時に日本にも波及しました。だれがこういった状況を予測したでしょうか。想像を絶するとはこのことです。おそらく完全失業率は４％を超え、完全失業者数は２６０万に上るでしょう。もはや社会問題だと言えます。 　こんな時だからこそ、あえて労働組合が明るく元気を出して、あらゆる課題に対して、全力で対応していきたいと思っております。 《安全の取り組み》 　福知山線事故から３年８ヶ月が経過しました。私どもは昨年４月に労使で作り上げました「安全基本計画」の実行にむけて、労働組合の立場で安全を作り上げていこうと、懸命に奮闘しております。 　しかし、なかなか「道半ば」といいますか、「言うは易く、 行うは難し」と言うことを、身を持って実感しております。なんとしてでも「安全」を作り上げていくと、この１年取り組みをしてまいりたいと思っております。 昨年の４月２５日、尼崎で執り行なわれました合同慰霊式に参加させて頂きました。 「ひとつの家族を築くのに何十年とかかりますが、つぶすのはものの５分、いいえ数秒です。そのことを忘れずにいただきたい。それだけを願っております」というご遺族様のお言葉は、いつまでも私の胸に残っています。さらに、1月24日で伯備線での殉職事故から丸３年を迎えます。「ＪＲがあの事故から、３年間事故を起こさなければ、息子の御前に線香を上げることを許します」というご遺族様の２つの言葉を重く受け止めてしっかりと胸に刻んで、この１年「安全」のために奮闘することを誓います。 《０９春闘の取り組み》 　春闘を取り巻く状況が一段と厳しくなっています。年末年始のＪＲの利用状況をみても、対前年比９７％。減益は覚悟しなければならないでしょう。しかし、黒字であるかぎりはきちっと賃上げを会社側に要求します。そしてＪＲグループを含めて雇用の問題についても、労働組合が前面に出てしっかりと守っていきます。これが労働組合の課せられた社会的な使命だと考えているからです。 　 　 《地球環境問題の取り組み》 　地球温暖化対策の取り組みが始まっています。昨年１１月、関西生産性本部の会議で、関西の企業と労働組合で、真剣に地球環境問題について考えていこうという問題提起をしました。一つの企業と一つの労働組合だけでの取組では不十分であります。オール関西ということで地球環境問題にも取り組んで行こうと決議もしていただきました。元気なＪＲ西労組をどんどん社会に発信していきたいと考えています。 《政治活動の取り組み》 　民主党の政権交代の機運が高まってきています。しかし、選挙は水ものと言われております。少なくとも政権交代のためには、組織内候補の三日月大造議員の３選必勝のために、私たちはすべての精力を注ぎ込んで頑張って参りたい。そして政権交代を是非とも実現させたいと考えています。