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5月29日、大阪リバーサイドホテルにおいてJR連合と共催した「安全シンポジウム」は、JR西労組組合員をはじめJR連合に加盟する北海道から九州、貨物の各単組組合員グループ企業労組組合員も含め300名を越える参加者を得て、本年で3回目を数えるシンポジウムを開催しました。
私たちは、労働組合もあの悲惨な事故の責任を共有するという立場から、公共交通機関の最大の使命である「安全の確立」を運動の柱に据え、これまで様々な取り組みを進めてきました。
JR西労組は、事故以降、労使で作り上げた「安全性向上計画」の実効性を上げるべく、検証・提言・改善活動を取り組んできました。そして、2年10カ月にわたる「安全性向上計画」の取り組みの一定の総括を行い、残された課題を明確にし、労使安全会議での議論を経ながら本年4月1日「安全基本計画」を策定しました。これからも、「職場から安全をつくる」という強い信念のもと、「安全文化の確立」「鉄道の信頼回復」に向け、取り組みを進めていきます。
また、JR連合はJRの責任産別として、一昨年策定した鉄道の安全確立にむけた行動指針となる「安全指針」に基づき、安全最優先の文化の浸透、実践に取り組んできました。しかし、昨年実施したアンケート調査の結果にもみられるように、まだまだ課題は山積みしており、安全最優先の文化が十分に根付くまでには至っているとは言えません。これからも、課題解決にむけグループを含めた各単組の先頭に立ち、実効ある取り組みを提起し、取り組んでいきます。
シンポジウムは二部構成とし、1部は法政大学大学院教授藤村博之先生の「安全を支える現場力を考える」との基調講演と各単組から「技術継承・人材育成」に関する課題、取り組みについての問題提起を受けた後、第2部のパネルディスカッションに移りました。
パネリストは、藤村先生を始め、安全課題に取り組み実績のある労働組合代表として、三菱重工労働組合より工藤書記長、全日空労働組合より蟹江副執行委員長をお招きし、読売新聞編集委員の左山氏、JR連合企画部長荻山氏、JR西労組前田副執行委員長の6名のパネラーで(1)人材育成、技術の継承・向上について(2)労働安全、労災防止について(3)外注化への対策について討論をしていただきました。特に、実際取り組んでこられた、三菱重工や全日空からの事例報告は大変参考となるものでした。(詳細は、JR西労組ニュース参照)
安全は机上の論議、パフォーマンスだけで確立できるものではありません。現場第一線で日々奮闘する労働者の声が反映され、それを基に労使で建設的な議論を重ね、地道に継続して取り組んでいくことが大切です。JR連合、JR西労組は、「安全最優先」の職場作り、企業風土の確立の大切さを認識し、安全で安心して利用頂ける鉄道を取り戻すべく、ひたむきに取り組んで行きます。
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