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2004年10月20日

■JR西労組/国労西日本本部 稼働した「イラク鉄道復興・人道支援会議」
 
ー18日駐日イラク大使館 外務省経済協力局に要請行動ー
 JR西労組(森正暁委員長;27,000名)と国労西日本本部(上村隆志委員長;2,500名)の代表は18日、駐日イラク大使館と外務省を訪れ、戦争で打撃を受けたイラク鉄道復興への人道支援を申し入れた。ガーニム・アルジュマイリ駐日イラク大使は、「鉄道復興が早急に必要」との認識を示し、両労組による支援に大きな歓迎の意を表わした。
 森・上村両委員長は、わが国の鉄道復興の歴史にかんがみ「世界に誇る鉄道技術に携わる労働者として、イラクでその役割を果したい」と人道支援の目的を述べたのに対して、同大使は当面の支援行動として、「イラク鉄道関係者を日本に招いた技術的分野の意見交換を行うのがベスト」とする見解を表明、引き続き綿密なコミュニケーションのもとに、可能な限り最大限の支援活動を摸索することを約束した。当日は、JR西労組の組織内議員である三日月大造衆議院議員も出席し、労働組合が行う支援活動の意義に理解を求めた。

両労組は9月13日、JR西労組会議室において「イラク鉄道復興・人道支援会議」を立ち上げ、組織間の対立・緊張関係が続くなかでも「イラクの平和に対して、労働組合として何が貢献できるか」と意思統一、今回の支援行動要請で大きな一歩を印した。

イラク鉄道復興・人道支援会議要請活動
1.日 時 : 平成16年10月18日(月)
       13:30(イラク大使館)・16:00(外務省)
2.訪問者 : 衆議院議員 三日月大造
       JR西労組 森委員長・橋本書記長・杉原部長
       国労西日本本部 上村委員長・大西副委員長・田中書記長など
【イラク大使館】 Ghanim Al-Jumily大使(10日前に赴任)
《三日月議員》
JR西労組と国労というJR西日本の2労働組合が、「イラク鉄道復興・人道支援会議」を結成し、鉄道再建等、技術や人材を活かしてイラク復興に寄与しようしている旨を是非ご理解いただきたい。
《大使》
・日本国民のサポートには感謝している。先週日本政府も(会議の中で)イラク支援の協力を約束してくれた。
・イラクは元々豊かな国であり、今の現状は一時的なもの。第二次世界大戦後、日本は見事に奇跡的な経済復興を遂げた。我々も見習わないといけない。両労組のように強くならねばならない。
・イラクの鉄道には古い歴史がある(アジアから中東・イラクを経由してトルコまで)、イラクの鉄道はまだまだメンテナンスが必要。鉄道の復興が早急に必要だと認識している。皆さんのご協力に感謝している。
《森委員長》
・我々は鉄道に携わる者として非常に自信を持っている。我々は先人の鉄道復興の歴史に習い、イラクでそれを実現したい。
・イラク鉄道の復興は、雇用の創出にもつながる。国民生活や産業の発展にも寄与する。
・イラク鉄道の復興支援のために、これからも綿密にコミュニケーションをとりながら、全力を尽くすことを約束する。
《上村委員長》
・我々はこれからきっちり支援していきたいが、そのためにも、今後、イラクの鉄道の現状についての情報をいただきたい。
《大使》
全力を尽くして情報収集する。どの場所が一番復興を必要としているかも知らせる。
《上村委員長》
・我々に求めるものも教えて欲しい。例えば技術者なのか、器材なのか。
《大使》
イラクの鉄道関係者を日本に招いて、技術的な部分を日本の専門家から教えてもらうのがベストだと思う。
《上村委員長》
・鉄道復興は雇用創出にもつながる。
《大使》
・復興によって雇用がうまれる。イラク国民は、日本製品は全て高品質だと思って好む傾向がある。私たちにできることがあれば何でも言って欲しい。
【記者会見】
Q:大使の反応は?
A:労働組合が初めて復興支援してくれることに感謝・感激した様子だ。
Q:これまでの経緯は。
A:イラクの極めて厳しい状況を何とかしたいという思いがある。「銃よりレールを」。
Q:今後のスケジュールは。
A:来年1月に総選挙があり、来年度に憲法改正があると聴いている。イラクの安全が担保された段階で、人材の派遣や器材の調達等について速やかに対応したい。労働組合としての初の入国となるだろう。
Q:支援の規模は。
A:当初は、イラクから鉄道専門家を呼んで協議することになるだろう。
Q:時期は。
A:イラク情勢で治安状態等を判断したうえで速やかに実施する。専門家の協議等はすぐにでもできることである。情報が欲しいと先ほど伝えたところだ。
Q:いろいろ歴史の違う両組合が協力するのか。
A:平和を希求して、働く者として共に頑張ろうという合意形成ができたから。

【外務省】外務省経済協力局国別開発協力第二課主席事務官品田光彦氏、課長代理山本氏
《三日月議員》
「イラク鉄道復興・人道支援会議」の決意を表明
《外務省》
・資料説明。今のところは鉄道に関する復興支援は、(日本の支援の中には)盛り込んでいない。
《森委員長》
・全てODAに頼るつもりははい。JR各社も含め、労働組合として為し得ることを考えて実践していきたい。政府の公式な支援以外のこうした民間支援も重要
・今後の治安状況、現地のニーズを把握しながら活動を進めていきたい。時期がくれば最大限の努力を願いたい。必要な情報も交換したい。
《外務省》
・先日ドナー会議を開催し、イラクの局長クラスにODAセミナーを実施したが、日本への期待は非常に大きい。
・外務省だけであらゆるものができるわけでない。いろいろな知恵を拝借したい。
《森委員長》
・大使館との会合では、イラクの鉄道関係者を日本に呼びたいという話になっている。その折にはご相談したい。
・(イラク復興支援に限らず)社会資本整備について、日本の労組にもできることがあると思う。是非活用して欲しい。
《外務省》
・イラクは本来非常に豊かな国。今は歳出が大きいが、復興が軌道に乗れば、ODAも不要になると考えている。ODAはそれまでのつなぎだと認識している。 

                                             以上


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