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1999年12月27日
 
■山陽新幹線トンネル安全総点検が完了

  6月、10月の相次ぐコンクリート片はく落事故を受け、10月25日から50日以上にわたり、JR西労組組合員を主体に行われてきた、山陽新幹線のトンネル安全総点検が、12月16日朝で完了しました。 この総点検は、JR西労組の要求や現場の意見を反映し、一部列車を運休、のべ6万9千名もの作業員を投入して実施されたものです。山陽新幹線全142トンネルの壁面590万Fをハンマーで叩いて異常個所を点検、補修する、という、トンネル検査史上初の徹底した検査を、私たちは高く評価するものです。


■総点検を出発点に、経験工学を超えた恒久対策を

  一方、総点検を通じ、約4万ヶ所で異常音が検知されるなど厳しい実態が判明しました。総点検は当面の安全を確保するための対応であり、国民、利用者の信頼が十分に回復したとは言えません。 私たちはこれを新たな出発点として、日々の安全運行を着実に積み重ねるとともに、残された補修作業、個別監視個所などへの対応、データや科学的分析に基づく検査方法の見直し、総合診断に基づく高架橋対策など、従来の経験工学を越え、将来にわたり山陽新幹線の健全性を確保するための恒久的な対策を求め、労使対応を強化しながら、取り組みを徹底していくこととします。


■当時の建設状況、国や施工業者の責任の明確化を求める

  高架橋も含めた山陽新幹線のコンクリート構造物の問題は、社会的な重要課題です。今後想定される多額の経費負担などを考えると、路線の半数以上を占める地方路線も含めたJR西日本の経営や、鉄道の将来に影響を及ぼしかねない深刻な問題であると言えます。総点検を通じて、トンネルごとの状況にバラツキが大きいことも明らかになりました。私たちは、今後、当時の建設状況や施工不良の実態を解明し、国や施工業者の責任も明らかにするよう求めていくこととします。


■山陽新幹線の健全な維持、発展が労使の使命

  わが国の重要な社会資本である山陽新幹線を、将来にわたり健全に維持、発展させていくことが、労使に課せられた使命です。今回の事故を大きな教訓に、私たちは人命を預り、国民生活を支える鉄道業の重要性を改めて認識し、阪神大震災にならぶ危機感を持ちながら、安全、安定輸送の確保と社会への貢献に懸命に努めていくこととします。


地方ローカル線の活性化に向けた協力とアンケート調査の要請行動を展開中

  私たちJR西労組は、「地方ローカル線の存続・活性化」にむけて、今日まで組織の内外で様々な運動を展開してきました。
現在では多くの沿線自治体及び、関係議員の方々から私たちの運動に対して、多くの賛意と心暖まるご協力をいただいております。
しかしまだ、「地方ローカル線の存続・活性化」の運動は日も浅く、また余りにも広い範囲に渡っていることから、地域によって温度差がある事も事実です。 現在JR西労組は、「地方ローカル線の存続・活性化」に向けた理解と協力を得る諸行動と合わせてアンケート調査要請を行い、今後の運動に役立てたいと思います。
先人・先輩が築き上げた偉大な社会資本ともいうべき鉄道を、21世紀にも存続・発展さすために全組合員と関係者各位のご協力をお願いします。





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